『ゲームデザイン脳』読了
こんばんはuzakadeuです。
舛田省治さんの著書『ゲームデザイン脳』(技術評論社)を読了しました。最初は歯切れの悪い文章だなぁと今一な印象だったのですが、それは自らのゲームデザイン思考を誠実に読み手へ伝えるという難業の為でした。三回読んだ今では良書だと自信を持って言えます。
舛田さんは「俺の屍を越えてゆけ」「リンダキューブ」「勇者死す。」などいわゆる舛田ゲーをデームデザインした方です。残念ながら私は舛田ゲーを一度もプレイしたことがありません。元部下の父親がゲーム開発会社の社長で、その方と舛田さんが縁深いと知り、この書籍に興味を持ちました。
最近読んだ横井軍平ゲーム館RETURNSと割と対照をなす本でした。
横井軍平ゲーム館RETURNSが
任天堂の開発部長、横井軍平さんの天才的なゲーム企画の歴史やエピソードを、インタビューしたライターが簡潔にまとめた本。読んだだけで「枯れた技術の水平思考」という横井さんの哲学が伝わってくる
本なのに対し、ゲームデザイン脳は
ゲームデザイナー、桝井省治さんが過去のゲームデザイン思考を整理しながら書き出した、実践的な本。読めば読む程ゲームデザイナーの苦悩や知恵が伝わってくる
本です。
私流に整理すると、前者は偉人伝であるのに対し、後者は私小説または日記であります。
結論。次のような方はこの本を読む価値があります。
- ゲームに限らず企画職を目指す方。この本の内容が分からない方は企画職を諦めた方がいいのかも知れません。
- 技術職を営んでいる方。この本の内容がわかると、仕事への取り組み方が変わるかも知れません。
- ゲームにはまっている方。この本の内容がわかると、ゲームの遊び方がより健全な形に変わるかも知れません。
たった1,580円(税別)でこんな濃い内容の本を読めるなんて素晴らしいことです。
以上です。