携帯基地局の開発
こんにちはuzakadeuです。
前回はLSI分野のCAEツール開発 - uzakadeuのブログについてお話ししました。
今回は3G携帯電話の基地局の開発についてお話しします。
たぶん11年くらい前のことです。
3GPPのUMTS(当時はW-CDMAで話が通じました)の基地局のベースバンド部の誤り訂正符号とかの仕事をやっていたはずなのですが、一年も続かなかったので正直なところ詳細は記憶に残っていません。
テキサスインスツルメント社のC6000シリーズというDSPを使いましたが、このDSPはVLIWというちょっと変わった構成をしている以外はごく普通のCPUと同じ様な扱いができました。
ですが、何しろ8並列のVLIWなのでアセンブリ言語でプログラミングするのは大変です。本当に効率(速度、メモリ)が必要なところだけアセンブリ言語で書き、ほとんどの処理をC言語で書きました。
C言語でプログラミングできて楽だったのですが、デバッグはそういきません。コンパイラが8並列VLIWの性能を生かそうと、必死にソフトウェアパイプラインを構成してきます。デバッガの機能が少なかったこともあり、CPUの立場になって処理を追いました。
他にも受託開発につきものの苦悩もあり、非常に苦労した覚えがあります。苦労した割には誰に感謝されることもなく、心身ともにすり減りました。
ただ、単体評価以後のバグが一つしか出ず、そこだけはちょっと誇れるところでした。
今回は私が初めてDSPに出会ったことをお伝えできれば幸いです。